カフェインの過剰摂取は、中枢神経を刺激し、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、眠れないなどいうことがが起こると言われています。
カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、ヒトの体内においてアデノシンが作用を発揮するために結合しなければならない場所(受容体)に結合すると言われています。
疲れていて、眠気があったりしてもカフェインにより、意図的に興奮状態を作ります。
しかし、脳が興奮しているだけで、疲労は蓄積されていきます。
食品中のカフェイン濃度
エナジードリンク又は眠気覚まし用飲料(清涼飲料水)
32~300 mg/100 mL(製品1本当たりでは、36~150 mg)
コーヒー(浸出液)
0.06 g/100 mL(=60 mg/100 mL)
世界保健機関(WHO)では、妊婦さんは、1日300 mg 以上の高カフェイン摂取は、出生時の低体重、流産や死産のリスクが高まる可能性があるとしています。
夏の暑さで、寝苦しさが続き、睡眠不足が続いている患者さんは、多くいると思います。
でも仕事のパフォーマンスを落としたくないので、エナジードリンクなどを飲用する機会があると思います。
逆に疲れていても眠れない状態を作っているのかもしれません。
摂取したカフェインは約30分から1時間後に効果を示し、この効果は平均的に3から5時間程度続きます。 しかし、その全てがすぐに消失するわけではなく、一部は体内に長時間残存し、5から7時間後まで影響を及ぼすことが研究で示されています。
疲れているのに眠ることができない、眠っているの疲れがとれないなどいう方は、カフェインの摂りすぎを注意してみてはいかがでしょうか。
睡眠のトラブルでお困りであればご相談ください。
参考文献
農林水産省 カフェインの過剰摂取について
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html