口コミ
三河島の薄暗い路地に、ひっそりと佇む赤提灯。そこにあるのは、情報や時間の流れに取り残されがちな、色濃い雰囲気を持つお店です。
使い古された「くの字」カウンター、その内側で働く老齢のご夫婦、手書きの「ショーユ」と書かれた卓上瓶、積み上げられたP函など、古典的な酒場の要素が揃っています。テレビ取材や雑誌で取り上げられることはないかもしれませんが、地元のお客さんだけが、この50年近くの営みが積み重なった空間で酒を楽しむ喜びを知っているのです。
ここは、生まれた年代に関係なく、昭和の酒場の雰囲気を味わえる貴重なお店。背を曲げてケダモノを食らい、酒を流し込むお父さんがいた頃の酒場の姿を、今に留めています。
名物の酎ハイは300円、泡の立ったホッピーは450円。氷は入っていませんが、しっかり冷えていて、量が多いため酔いも回りやすいです。
食べ物はさらにリーズナブル。やきとんは全て1本70円、煮込みは250円、野菜炒めは200円とオーソドックスなメニューが並びます。ここで求めるべきは、獣臭のするモツを、もにゅもにゅとかみしめながら味わうこと。酒精の香りが漂う、やや甘辛めのタレが、輪切りレモンの入った酎ハイとよく合います。
日々の疲れを解放させてくれるのは、このような屈託のない空間。昭和の酒場が担ってきた役割は大きいのです。
変わらずにここにあり続けてほしい、そう願わずにはいられない貴重なお店。昭和の香りが漂う老舗酒場で、懐かしくも新鮮な体験を味わってみてはいかがでしょうか。
写真
概要
店舗名
すずや
すずやジャンル
電話番号
住所
アクセス
- 公開日
- 最終更新日