普通借家契約(一般的な賃貸借契約)と定期借家契約の違いをしっかりと理解をしておく必要がございます。
この2つの契約のポイントと違いを解説していきます。
普通借家契約の主なポイント
●契約期間
契約期間は1年以上で設定しますが、通常は、契約期間を2年とすることが多いです。なお、契約期間を1年未満とした場合には、期間の定めのない契約となります。
●借主からの中途解約
中途解約に関する特約を定めることができます。
解約の予告期間を定めたり、直ちに解約する場合に支払う金銭の額について定めていることが多いです。
●貸主からの解約
借主が引き続き住むことを希望している場合には、貸主からの解約や、契約期間終了時の更新の拒絶は、貸主に正当な事由がない限りできません。
従って、普通借家契約の契約期間は貸主の事情と借主の意向に左右されることになります。

定期借家契約の主なポイント
●契約期間
契約の更新がない契約で、契約期間が終了した時点で確定的に契約が終了し、確実に明け渡しを受けることができます。
なお、契約期間は自由に定めることができます。
●契約の締結方法
契約期間を確定的に定めた上で、公正証書等の何らかの書面によって契約することが必要です。
また、契約書とは別にあらかじめ借地借家法38条3項の規定する書面を交付して、契約の更新がなく、期間の満了とともに契約が終了することを借り主に説明しなければなりません。
貸主が借地借家法38条3項の規定する書面による説明を怠ったときは、その契約は定期借家としての効力はなくなり、普通借家契約となります。
●中途解約
居住用建物の定期借家契約では、契約期間中に、借主に転勤、療養、親族の介護など、やむを得ない事情が発生し、その住宅に住み続けることが困難となった 場合には、借主から解約の申し入れができます。
この場合、解約の申し入れの日から、1ヶ月が経過すれば、契約が終了します。
ただし、この解約権が行使できるのは、床面積が200㎡未満の住宅に居住している借り主に限られます。
なお、中途解約に関して個別に特約を結ぶことは可能です。
●契約終了時
契約期間が1年以上の場合は、貸主は期間満了の1年前から6ヶ月前までの間に、借り主に契約が終了することを通知する必要があります。
なお、貸主と借り主が合意すれば、再契約することは可能です。
●普通借家契約の定期借家契約への切り替え
定期借家制度は、平成12年3月1日から施行されていますが、それより以前に締結された住宅の普通借家契約は、借り主を保護する観点から、借り主と物件が変わらない場合、当分の間、定期借家契約への切り替えは認められていません。
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