味ゆき

四谷荒木町は花街として栄え
いまもその名残が色濃い町

かつて亡母と暮らしていた頃
ご近所だったこのお店に
とんかつを食べに行ったことがあって
地元だから知っているけど
他からおいでになる方には
くねくねした路地を歩き突き当たりふうな場所だと
ちょっとわかりにくいのでは、などと話した記憶があります

さて、カウンターと（１０席ほど）
小上がりがあったはず

親父さんが揚げるという風に
なんとなく
とんかつ屋というとそういうイメージがあるけど
ここでは、おかあさんが手早く料理してました

厚めのロースと千切りキャベツ、味噌汁が付いて
揚げ加減は、やや強めだったため
衣が剥がれたのが印象的で…

ただわたしの場合、とんかつの油が染みこんだ
キャベツと、その衣が好きなので、問題なし（笑

格別感動するお味ではないのですが
全体の雰囲気が、自宅で母親と夕食でもとるような
なんとない落ち着きというか
安心感があったものでしたっけ

偶然このあたりに住む友人に会ったとき
お店のおかあさんは元気で、頑張っていたとのこと
粋な町で、おかあさんなりに
ずっとガンバッテお店を続けていてねと
内心で懐かしさと共に密かにエールをおくっちゃいました！