ezu(エズ)は、群馬県桐生市を拠点に、衣服を中心としたものづくりを行うブランドです。
ezuが大切にしているのは、「何をつくるか」よりも、「どんな時間や感覚を届けたいか」ということ。
流行や効率、均一化を目的とするのではなく、ひとつひとつの工程や背景にある時間、人の手、土地の記憶を重ねながら、衣服をつくっています。
ezuの衣服は、デザイナー岩野久美子が描く絵や感覚を起点に生まれます。
色、かたち、質感は、理論よりも身体感覚や直感を大切にしながら選ばれ、染めや縫製、仕立てに至るまで、できる限り人の手を介した工程を残しています。
同じものを大量につくるのではなく、一点一点にわずかな揺らぎや個性が残ることも、ezuが大切にしている表情のひとつです。
拠点である桐生市は、古くから織物の産地として栄えてきた土地です。
ezuでは、この土地に受け継がれてきた技術や感覚を、現代の暮らしにそっと溶け込むかたちで表現することを目指しています。
布を織る、染める、縫うという行為を通して、衣服が単なる「着るもの」ではなく、身につける人の心や時間に作用する存在であってほしいと考えています。
また、ezuは衣服にとどまらず、靴下、ハンカチ、コーヒー、アート作品など、暮らしに寄り添う周辺領域へも活動を広げています。
それらはすべて、「日常の中に余白をつくる」という共通の思想から生まれたものです。
忙しさの中で立ち止まる時間。
自分の感覚に戻る時間。
ただ便利で機能的なだけではなく、手に取ったとき、身につけたときに、ふっと呼吸が深くなるようなもの。
ezuは、そんな時間をそっと支える存在でありたいと考えています。
効率や正解が求められる時代だからこそ、
不均一で、遠回りで、手間のかかるものづくりを選ぶ。
それは、衣服を通して「人間らしさ」を取り戻すための、小さな実践でもあります。
ezuはこれからも、
衣服とアート、暮らしと感性のあいだを行き来しながら、
身につける人それぞれの人生に、静かに寄り添うものづくりを続けていきます。