私は、「自学自習のできる自律した児童の育成」を目標に、指導にあたっております。
これからの時代にも求められる資質・能力の1つである自律性を育みながら、学力(専門性)も高める授業を目指し、私は「黒板とチョークを使わない授業」をシステム化しました。
今まで一斉指導で進めていた授業スタイルから、①学習課題の設定、②学習の計画、③単元内容の学習、④学習内容のまとめ・振り返りなど、授業で行う学習を子どもたち自身で取り組ませる授業スタイルに変更しました。
学習形態はグループ(チーム)、ペア、個人のいずれかから、学習方法は、教科書、ノート、問題集(ドリル・スキル)、本、タブレット端末などから選ばせ、学ばせています。
学習方法と学習環境を児童自身で選択させることで、自分に最適な学び方を見つけさせることが目的です。
必要に応じて、全体指導を行いますが、ほとんどの場合は、児童一人一人の目標に合わせて指導・支援を行う程度で、全員が自発的に学習に励むようになりました。結果として、児童の学習意欲は高まり、自分に最適な学び方を徐々に見つけることができています。
また、評価テストの点数も上がってきました。テストの点数が全てではないですが、実際、テストの点数が上がったことで、児童は喜ぶと同時に、さらに学びへの意欲が高まっています。
この授業形態での学び方は、「自由進度学習」(自律型学習)と呼ばれ、今日、注目されている指導実践の1つです。
私は、この3年間、受け持たせていただいた学級で実践していますが、どの学級でも同じような成果が見られ、毎年、子どもたちは期待以上に成長した姿を見せてくれています。
小学校で求められる学力を習得することは重要ですが、これからの時代は、自分に最適な学び方や、自分で学ぶ力が身についているのかも大切な資質・能力になっていきます。
本講座を開催する決め手となった1つは、期待していた以上に子どもたちが成長した姿を見せてくれたことです。今回、ご参加いただく受講者のみなさんには、これまでに培った指導実践を実際に体験していただき、「自分に合った学び方」の見つけ方や、そのための指導について学んでいただくきっかけになればと願っております。
今後は、みなさんのご意見を参考にさせていただきながら、定期開催(1ヶ月に2回)を目標に、実施していきたいと思います。