宮さ和

荒木町にある『宮さ和』は、かつて紹介制で運営されていた料亭ですが、最近は一般の予約も受け付けるようになりました。この地域では不況の影響で料亭がマンションへと姿を変えていく中、『宮さ和』はその伝統的な美しさを保ち続けています。

冬の訪問では、通常の懐石料理に加え、ふぐのコースをいただくことができました。こちらでは天然のふぐを扱っており、ふぐの季節には常連客も多いとか。特に印象的だったのは、ふぐを炭火で焼いていただく一品。てんぷら等はよくあるものですが、炭火焼は初体験で、その味わいの深さに驚きました。

『宮さ和』の魅力は、料理だけでなく、内装や家屋の造りにもあります。伝統的な趣のある空間で、料理を楽しむことができるのは、このお店ならではの体験です。ただ、仲居さんの行き届いたおもてなしは、少々ゆっくりしたい時には圧倒されがちですが、その心遣いもまた『宮さ和』の特色の一つです。

美味しいふぐ料理と、趣深い日本の伝統美を味わいたい方には、『宮さ和』はまさにおすすめの場所です。荒木町の変わりゆく景色の中で、伝統を守り続ける『宮さ和』で、特別なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。