ダーッと駆け上がって頂点の音でバンっと折り返し
ダーッと駆け下りてくる…
カデンツは手を広げて音を外さないように…
気をつけるのは指番号とテンポの速さのみ…
そんなふうにちょっと荒目の
スケール・カデンツは音楽的ではないですね。
ピアノに向かったときは、どの曲も
音楽を奏でることを常に意識する、
基礎練習でも同じことです。
基礎基本の技術練習で繰り返し行ったことは
そのまま曲へ移行されますから
考え方を分けないようにしましょうね。
機械的にならないようにスケール・カデンツを
音楽的に奏でるために必要なのは〈拍子感〉です。
スケールは4分の2拍子ですね。(ハノンでみると)
ドレミファソラシ、ドレミファソラシ…と続き
頂点のド!シラソファミレ、ドシラソファミレ…
と感じやすいですね。
こう感じると指番号として分りやすいのですが
4分の2拍子を無視していると思いませんか?
まるで小節さえもないかのように
ミスなくテンポできるだけ速く登って降りてくる
というのを目的にすると曲芸的になってしまい
また無呼吸になりやすくもなります。
(音を奏でる、からは遠のいてしまいます)
4分の2拍子を感じるには
ドレミファ ソラシド レミファソ ラシドレ
と四分音符のまとまりで感じること。
そうすると途端に弾きにくくなるかもしれません
わけが分からなくなってきたり
左右がバラバラになってしまったり。
そうなったら丁寧な片手づつ練習をしましょう。
片手づつで2拍子に乗る。
音楽的に奏でることが目標だから。
音楽は波なんです。
心地よく揺れる波に乗る気持ちで
ドレミファ ソラシド レミファソ ラシドレ
4分の2拍子の波と一体化しましょう。
音楽の土台は拍子・拍子感。
音楽を支える部分をきちんと整えてみてくださいね。
そしてカデンツも同じです。
バーンッ、ジャーンッ、ジャーンッ、ジャーンッ
なんて荒々しいことにならないように
2拍子を感じて波に乗る♪
丁寧に片手づつ練習をして
指くぐりや指こえも丁寧に
規則性のある指番号も慎重に。
いつだってどんな曲だって音楽的に奏でる、
その意識の積み重ねが楽曲に生きてきます。
あなたの体と楽器でいつでも〈音楽を奏でる〉
心がけていてくださいね♪