絵本の魅力を最大限に引き出すのは、「絵」「文」「ページをめくる」が一体となる「読み聞かせ」です。こどもは、耳で文を聞きながら、目で絵を見て、ページをめくるときに「次はどうなる?」とワクワク心を動かします。その表情を見ながら大人が新しい世界への扉を開いていく、これこそが「読み聞かせ」の醍醐味です。もちろん、読み聞かせを続ければ、子どもの心には、「大人が自分を楽しませてくれる人」という信頼感や安心感、自分の心の動きを自由に表現する力なども育まれます。 何よりも、キレイな日本語を繰り返し聞くことで、言葉の世界も豊かになります。 注意点としては、「絵」「文」「ページめくりのタイミング」の関係です。この3つの要素がい位置していない本が意外と多いものです。そうした絵本は、単にストーリーを追うだけの展開になっていて、ワクワク&ドキドキの面白さが半減してしまう危険性があります。「絵本ならどれでもいいだろう」ではなく、是非一度、親御さんの視線でじっくり選んでみてはいかがでしょうか?たかが絵本、されど絵本、奥深さに気づければ、読み聞かせの楽しさが子供に伝達しやすくなります。 以下の点、気を付けてください。読み聞かせのツボです。 1 両親もこどもと一緒に絵本を楽しむこと 2 テレビを消して、絵本に集中できる環境をつくること 3 しつけや勉強に絵本をつかおうとしないこと 4 絵本は、表紙からストーリーが始まっていること 5 ページをめくるスピードは子供のペースでめくること 6 主役は「絵本」を「聞き手」、おだやかに語るように読むのが基本 7 「発見」の楽しさを味わわせるために絵をじっくりとみせる 8 ひとりのこどもに読んであげているなら寄り道しても良い 9 子どもと一緒に絵本を楽しめば、自然と効果的な「間」が生まれる 10 読み終わったら余韻を楽しむ時間を作ってあげる 11 小学校中学年や高学年になっても、読み聞かせは大切 (年齢的に読書力がついただろうと、急にやめてしまうと本離れになるケースもあります) 12 読み聞かせを習慣づけるのに、最適なのは寝る前 日中、親に叱られても寝る前に読み聞かせの濃厚な時間を一緒に過ごせば、良い関係を取り戻して子供は安心して眠りにつくことができます。次の日、温かい気持ちで目覚められるはず