いよいよ寒くなってくると、クリスマスソングが年の瀬の慌ただしい雰囲気と共に歳時としての華やぎをもって毎年やってきます。
そして、熊本ではなかなか雪は積もりませんが、白い雪もこの季節に独特の雰囲気を添えます。
積雪は音を吸収するらしく、雪が積もるとあたりがなんだかシーンとしています。旅行先の雪国でギシギシと雪を踏みしめながら歩く時、聞こえるのは靴で雪を踏みしめる音とフードの中で呼吸する自分の息の音だけ、という体験をしたことがありますが、あの静けさは私の中でクリスマスの音楽を味わうひとつの要素となっています。
定番のクリスマス曲『きよしこの夜』はドイツの讃美歌のひとつで、オーストリアの無形文化遺産です。1961年から1988年まで日本の小学校6年生の音楽の教科書に採用されていましたが、最近の小さい子どもさんは知らない方が多いようです。近年では中学校の英語教材として使われています。

昔からある曲なのでたくさんのアレンジがあります。小さいお手てで弾けるバージョンから上級まで様々。他にも合唱で厳かな気分に、リコーダーでは昔のヨーロッパ気分、ハンドベルでは夢見心地のクリスマス気分が味わえます。ジャズアレンジだとまた雰囲気が変わります。シンプルなメロディーなので、いろいろに楽しめます。
そしてクリスマスソングは暖かいお部屋に流して聴くのもいいですが、自分の指でピアノから音を出すと、聴くよりももっとたくさんの音楽が身体に入ってきて心にも沁み入ります。
雪が積もってシーンと静まり返った夜、まさにサイレントナイトに、簡単バージョンでもいいのでぜひ奏でてみたいものです。
さあ、小さい子どもにはもうすぐサンタクロースがやってきます。12月に入って、いつもは元気印のAちゃんがレッスン中なんだか静かでお利口だなぁ、と思っていたら、どうもサンタさんを意識しているようなのです。お利口にしていないとサンタさんにプレゼントがもらえないよ、とお家で言われているようです。かわいいですね。
