日本人のうち約4,000万人が慢性頭痛を有していると言われています。頭痛くらいと軽く考えられがちですが、ひどくなると生活に支障をきたす場合や、命にかかわる病気が隠れていることもあります。その原因は様々で、それよって対処法が大きく異なります。そこで、身近な「片頭痛」と「緊張型頭痛」の頭痛の原因・対処法についてご紹介します。
「片頭痛」
脳の血管が急激に拡張して起きるのが片頭痛です。脳の血管が拡張することで、周囲の三叉神経を刺激し、発生する炎症物質がさらに血管を拡張して片頭痛を発症します。寝過ぎ、寝不足、女性ホルモンの変動、空腹、疲労、光や音の強い刺激なども、片頭痛の誘因とされています。
片頭痛が起こる直前には肩こりが出ることもあり、こめかみから目のあたりがズキンズキンと心臓の拍動に合わせるように痛みます。片側だけが痛いとは限らず両側が痛むこともあり、日常生活に支障が出ることもある発作性の頭痛です。片頭痛の特徴は体を動かして頭の位置を変えると痛みが増幅する事です。また吐き気、嘔吐、下痢などの随伴症状があり、光、音、匂い、気圧や温度の変化に対し敏感になる事も特徴です。
対処法
1冷やすのは○、温めるのは×
2静かな暗い場所で休む。
3カフェインは適量を摂取
「緊張型頭痛」
緊張型頭痛は、頭の横の筋肉や、肩や首の筋肉が緊張することで起きます。筋肉の緊張で血流が悪くなった結果、筋肉内に老廃物がたまり、その周囲の神経が刺激されて起きる痛みです。精神的・身体的ストレスであることが多く、PC操作などで長時間同じ姿勢をとり続けている人に起こりやすい頭痛です。無理な姿勢の維持や長時間のパソコンの使用など、目の疲れや倦怠感などとともに痛みが現れやすいのが特徴です。後頭部から首筋を中心に頭全体がギューッとしめつけられるように痛みます。吐き気や嘔吐などといった頭痛以外の症状は現れず、日常生活への支障も片頭痛ほどではありませんが、数時間で治まる場合や、頭痛が数ヶ月以上も続くなど、慢性化するケースもあるようです。
対処法
1温めて、こりをほぐす
2気分転換をする
頭痛が始まったら、ストレスを加えていることを中止し、例えばその場所から離れるなどして、早めに気分転換をしましょう。
うまく付き合っていかなければいけないこともありますが、正しく対処をして痛みを和らげていきましょう。
