「体幹を鍛えましょう」という言葉を耳にすることは多いと思います。体幹とは、お腹・背中・腰まわりを中心とした部分で、私たちの体を支える“土台”のような存在です。姿勢を保つことや、動作を安定させるために欠かせない部分ですが、年齢を重ねると「もう鍛えても遅いのでは?」と感じる方も少なくありません。
姿勢が整い、体が楽になる体幹を鍛える最大のメリットのひとつは、姿勢が自然に整うことです。デスクワークやスマートフォンの使用で猫背になりやすい現代人は、肩や腰に余計な負担がかかりがちです。体幹がしっかり働くと背筋が伸びやすく、骨格のバランスも保たれるため、肩や腰の不調を予防しやすくなります。
動作の“出発点”になる
体幹は、歩く・物を持ち上げる・階段を上るといった日常の動きの“出発点”です。例えば、何かを持ち上げるときに体幹が弱いと、腕や腰だけで無理に動作を行うことになり、余計な負担がかかってしまいます。体幹が安定していれば、力を効率よく全身に伝えられるため、スムーズに動けるようになります。特に年齢を重ねると足腰の筋力だけに頼ってしまいがちですが、体幹を使えると全身のバランスが取りやすく、転びにくさや安定感にもつながります。
年代ごとに役立つ効果
体幹を鍛えることは、どの年代の方にとっても意味があります。
• 若い世代:勉強やスマートフォンの操作などで長時間同じ姿勢をとり、腰や肩に負担がかかりやすい時期。体幹を整えると疲れにくく集中力も持続しやすくなります。
• 働き盛りの世代:デスクワークや運転などで座りっぱなしになる時間が多く、体のだるさや腰の重さを感じやすい時期。体幹が働くことで姿勢が安定し、余計な疲労を減らすことができます。
• 中高年以降:筋力が少しずつ落ち、日常動作が大変になりやすい時期。体幹を維持することは転倒予防や動きやすさの確保につながり、生活の質を守るサポートになります。
ピラティスで無理なく鍛える
体幹を鍛える方法はいくつもありますが、ピラティスは特におすすめです。大きな動きをする必要がなく、小さな動きからスタートできるため、運動が苦手な方や体力に自信のない方でも安心して取り組めます。呼吸を意識しながら行うのでリラックス効果もあり、続けることで「気づいたら姿勢が良くなっていた」「歩くのが楽になった」といった変化を感じやすいのも魅力です。
