「首がこる」「頭が重い」「上を向くと痛い」
そんな悩みを抱えていませんか?
スマートフォンやパソコンを使う時間が増えた現代では、長時間の前かがみ姿勢が当たり前になっています。
このとき、頭の重さを支えている首まわりには、私たちが想像する以上の負担がかかっているのです。
人の頭は、成人でだいたい4~6kgほど。
それが常に前に傾いた状態で支えられていると、首や肩の筋肉は緊張し続け、やがて痛みやだるさ、しびれなどにつながっていきます。
ピラティスでは、首や肩だけに負担をかけず、「体全体でバランスよく支える」ことを大切にしています。
つまり、首がつらい=首だけが原因ではないという視点です。
たとえば、骨盤が後ろに傾いたり、背中が丸まっていたりすると、頭の位置は自然と前に出やすくなります。
この状態で生活を続けると、首は常に頭を“引き戻そう”と頑張り続け、負担が蓄積されてしまうのです。
首の動きを楽にするピラティスのコツ
ピラティスのレッスンでは、「仰向けに寝た姿勢」からスタートすることがよくあります。
さらに、腹筋を使う動き(たとえばクランチ)では、“首で起き上がる”のではなく、“みぞおちから丸める”意識が重要です。
このとき、目線はおへそに向けて、首がついてくるように動くことで、無理な力みが減ります。
また、肩甲骨の位置も大きなポイントです。
肩がすくんでいたり、背中が硬くなっていたりすると、首まわりの筋肉がガチガチになってしまいます。
日常でもできる「首にやさしい習慣」
日常生活でも、首のためにできることはたくさんあります。
・スマホを見るときは顔を下げず、画面を目の高さに
・座るときは骨盤を立てて、背すじをやさしく伸ばす
・長時間同じ姿勢を続けず、こまめに肩や背中を動かす
・深呼吸をして、胸や背中をやわらかく使う
こうした小さな意識が、首への負担をグッと減らしてくれます。
首の不調は「体のバランス」から見直そう
首のコリや違和感を感じると、「ストレッチをすればよい」と思いがちですが、
実は、体の使い方全体を見直すことのほうが効果的なケースが多いのです。
ピラティスは、首に直接アプローチするというよりも、首に負担をかけにくい体の状態をつくるエクササイズです。
