~しなやかな体の土台をつくるピラティスの視点から~
「体幹を鍛えるといいよ」と聞いたことがある方は多いと思いますが、「体幹を整えると、なぜ動きやすくなるの?」と聞かれると、答えに迷うかもしれません。そこで今回は、体幹と動きの関係についてわかりやすくご紹介します。
体幹ってどこ?
体幹とは、お腹や腰まわり、背中、骨盤周辺など、体の中心部分を指します。腕や脚のように「動かす」ための筋肉ではなく、体を「支える」ための土台となる部分です。
この体幹がしっかりしていると、姿勢が安定し、手足が自由に動かしやすくなります。反対に体幹がうまく使えていないと、バランスが取りづらくなったり、余計な力が入って疲れやすくなってしまうのです。
動きやすさのカギは「安定」と「連動」
人の動きは、単体の筋肉だけでなく、全身のつながりの中で生まれます。たとえば、歩く、しゃがむ、振り向くといった動作も、体幹が安定しているからこそスムーズにできるのです。
体幹が整っていると、腕や脚を動かしても軸がブレにくく、必要なところにだけ力を使えるため、ムダな力みが減り、動きがしなやかになります。まるで木の幹がしっかりしていれば枝が自由に揺れるようなイメージです。
ピラティスが体幹に効く理由
ピラティスでは、呼吸とともにお腹や背中の深い部分の筋肉を意識して動かします。この「ゆっくり・丁寧な動き」によって、普段なかなか使われにくい体幹の筋肉を自然に目覚めさせていくのです。
また、ピラティスでは「骨の位置」「左右のバランス」「背骨のしなやかさ」など、細かい感覚にも意識を向けていきます。そのため、ただ筋力を鍛えるのではなく、体幹を“整えて使える状態”に導くのが特徴です。
動きやすさが変わると日常が変わる
体幹が整ってくると、日常生活でも動きやすさを実感できるようになります。
・階段の上り下りが楽になる
・長時間立っていても疲れにくくなる
・物を持ち上げるときの腰の負担が減る
・スポーツのパフォーマンスが安定する
こうした変化は、すべて「動きの軸」が安定したことによる結果です。
まとめ
体幹を整えることで、体の軸が安定し、手足が自由に、そしてしなやかに動くようになります。ピラティスはその体幹を無理なく整えるための最適な方法のひとつです。
