年齢を重ねると、体力や柔軟性の低下、姿勢の崩れ、バランスの不安定さなど、体の変化を感じやすくなります。「転びやすくなった」「長く歩くのがつらくなってきた」と感じる方も多いのではないでしょうか。
こうした変化にやさしくアプローチできる運動のひとつが「ピラティス」です。ピラティスは、呼吸に合わせてゆっくりと体を動かし、インナーマッスル(体の内側の筋肉)や姿勢を保つ力を高めていくエクササイズです。道具も特別な設備も必要なく、自宅でも続けやすいのが特徴です。
ピラティスがシニアにおすすめの理由
1. 姿勢が良くなる
ピラティスでは、背筋を伸ばして動くことを大切にしています。背中が丸くなりがちなシニア世代には、姿勢改善が大きなメリットになります。
2. 転倒予防につながる
体幹(お腹や腰まわりの筋肉)をしっかり使うことで、体のバランス力が高まり、ふらつきや転倒の予防につながります。
3. 呼吸が深くなる
ピラティスでは「深く息を吸って、しっかり吐く」ことを意識します。これによって、心も体もリラックスしやすくなります。
4. 体力がついて疲れにくくなる
激しい動きはないのに、しっかり筋肉を使うので、体力の維持・向上に効果的です。
まずはここから!かんたんピラティスステップ
◆ 背すじのばし呼吸(椅子に座ってできる)
椅子に浅く腰かけて背筋を伸ばします。鼻からゆっくり息を吸い、お腹をふくらませるように。次に口から長く息を吐きながら、お腹をへこませます。5回くり返しましょう。
◆ ゆったり背中のばし
床に仰向けになり、両ひざを立てて足を床につけます。息を吐きながら背中をゆっくり床に押しつけ、吸いながら力をゆるめます。腰まわりをほぐし、体の感覚に意識を向けることができます。
続けることで、未来の自分が変わる
ピラティスは、続けることで「立ちやすい」「歩きやすい」「疲れにくい」といった体の変化を実感しやすくなります。そしてそれが、健康寿命を延ばすことにもつながっていきます。
はじめは5分からでもOK。自分のペースで、できる範囲で大丈夫です。「いつまでも元気に動ける体」を目指して、ぜひ今日からピラティスを始めてみませんか?
