体幹とは、ざっくり言うと「お腹まわり」や「背中」「腰」「骨盤」など、体の中心部分のこと。姿勢を支える土台でもあり、ここが安定していると、日常の動作がラクに、そして疲れにくくなります。
ピラティスでは、体幹を鍛えることをとても大切にしています。でも、スタジオに通わなくても、日常の中でちょっと意識するだけで体幹を鍛えることは可能です。今回は、忙しい方でも取り入れやすい「ながらピラティス」や、1日3分でできる簡単エクササイズをご紹介します。
1. 歯みがきしながら「骨盤立て座り」
イスに座って歯みがきをしているとき、ちょっと意識を変えてみましょう。背もたれに寄りかからずに、骨盤をまっすぐ立てて座ります。
• 両足は床にしっかりつけて
• おへその下を軽く引き込むように意識
• 背すじはスッと上に伸ばすイメージで
これだけでも体幹の深い筋肉が目覚め、姿勢を支える力が養われていきます。最初はすぐ疲れるかもしれませんが、毎日意識することで自然にキープできるようになりますよ。
2. 立っているときに「お腹ぺたんこ呼吸」
信号待ちや料理中など、立っている時間を使ってできるのが「お腹ぺたんこ呼吸」。これはピラティスの基本的な呼吸法のひとつです。
• 鼻から息を吸って、胸を広げるように空気を入れる
• 口からゆっくり息を吐きながら、お腹をぺたんこにへこませる
• 背すじを伸ばしたまま、吐ききるのがポイント
この呼吸を3〜5回繰り返すだけで、お腹の奥にある筋肉がじんわり働いてくるのを感じられるはずです。普段の呼吸を意識するだけでも、体幹へのアプローチになります。
3. ベッドの上で「ヒップリフト」
寝る前や朝起きたとき、ベッドの上でできる体幹トレーニングが「ヒップリフト」です。
• 仰向けに寝て、ひざを立てる
• 手は体の横に置き、足裏は床につけて安定させる
• 息を吐きながらお尻をゆっくり持ち上げ、肩・お腹・ひざが一直線になるように
• 息を吸ってキープ、吐きながらゆっくり元に戻す
10回ほど繰り返すだけでも、お腹・お尻・太もも裏がしっかり働きます。慣れてきたら片足を上げて行うと、よりチャレンジングになります。
ピラティスは「気づくこと」から始まる体幹を鍛えると聞くと、「キツい筋トレをしないといけない」と思われがちですが、ピラティスは少し違います。
