ポイント1
交通事故に遭った場合、できるだけ早く医療機関を受診することが理想的です。特に、外見上は無症状でも、体内で無自覚にケガをしている可能性があります。早期に隠れたケガを発見することで、適切な治療を開始でき、後遺症のリスクも低減します。
また、自賠責保険の補償制度を考慮すると、事故後1週間以内に医療機関を受診することが非常に重要です。自賠責保険の補償は厳格で、事故から1週間以上経過すると、補償が適用されない場合があります。さらに、事故後2週間が過ぎると、たとえ痛みがあっても事故との因果関係が否定される可能性が高まります。事故後は速やかに医療機関を受診することを心がけて下さい。
ポイント2
交通事故でよく見られるケガの一つに、むちうち症(頚椎捻挫)があります。この症状は、画像診断で異常が見つからないことが多く、痛み止めや湿布薬の処方で治療が終わってしまうことが少なくありません。しかし、薬で一時的に痛みが和らいでも、根本的な原因は解消されていません。鎮痛剤と湿布薬だけでは根本的な改善も期待できません。頸椎カラーで固定しているだけで治るものではないんです。
適切な治療を行わないと、身体の歪みに発展し、頭痛やめまい、耳鳴りなどの自律神経症状が現れることがあります。症状を根本から改善するためには、身体の歪みもしっかりと矯正することが重要です。
ポイント3
むちうちは頚椎に衝撃が加わることで発生しますが、頚椎は胸椎、腰椎、尾椎と連なっているため、その影響は広範囲に及びます。もし歪みが腰椎にまで進行すると、椎間板ヘルニアや歩行への影響や排尿障害といった深刻な症状を招く可能性があります。こうした事態を避けるためにも、早期の段階で適切な治療を行うことが非常に重要です。
特に首の痛みで来院された患者さんのお話を聞くと、10年前に交通事故に遭ったけど治療はしなかった。と、話される方がとても多いです。むち打ち症の放置は時間が経ってから襲ってきます。交通事故に遭ったら、必ず完治するまで治療しましょう。
