今右衛門とは、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者である十四代今泉今右衛門を当主とする職人の集団で、重要無形文化財「色鍋島」の保持団体に認定されています。
「色鍋島」の起源は、17世紀後半に佐賀藩藩主が、将軍家への献上品や他藩への贈答品として使用するための最高級磁器を造らせたことにさかのぼります。色鍋島は200年もの間、一般に流通することはなく藩の威信をかけて採算度外視で制作されてきました。
今右衛門では、藩窯時代から、廃藩置県により藩の保護を失った後も、今日まで14代にわたって技術力を終結して、その伝統を受け継ぎ、積み上げてきました。いくつにも分かれる制作工程は、現在でも、江戸期からの伝統技術に基づき、熟練の技術によってすべて手仕事で仕上げられていきます。それぞれの時代を乗り越えながら、色鍋島の品格・格調を守ることを信念として、日々の制作に取り組んでいます。

私ども「今右衛門東京店」は、今右衛門窯の直営店として南青山にギャラリーを構えて半世紀、当代の作品をはじめ暮らしのうつわや新作の数々をご紹介し、工芸品のうるおいをご提案いたしております。
青味のある縮緬の釉肌、藍の染付、赤黄緑の上絵付で洗練された文様で構成された色絵磁器「色鍋島」を、どうぞお楽しみください。