胸郭出口症候群
腕全体の運動や感覚を支配している、首(c5〜c8・T1)から腕にかけて走行している神経の集まった束(腕神経叢)が、①首の筋肉の隙間・②鎖骨の下・③胸筋の下を血管と共に走行していますが、それぞれの部位で絞扼(締めつけ)や圧迫をされた状態の事です。
①首の筋肉の隙間→斜角筋症候群
②鎖骨の下→肋鎖症候群
③胸筋の下→小胸筋症候群 となります。
この①②③の症候群を総称したものを胸郭出口症候群と言います。
1.胸郭出口症候群の症状
・感覚障害
洗濯物を干したりする動作など、腕を挙げた時に上肢のしびれ、肩、腕、肩甲骨周囲の痛み。
・前腕小指側に沿っての痛み、しびれなど
・運動障害
手の細かい動作がしにくくなり、握力の低下が見られます。酷い場合は、手の甲や手のひらの筋が痩せたりする事もあります。
・血流障害
鎖骨下動脈が圧迫されると、手、腕、肩がむくんだり、皮膚が青白く変色したりします。
2.どんな人がなりやすい!?
・男女比は女性に多いです。(特に30〜50代)
・重いものを担ぐことが多い人
・なで肩の人
・生まれつき首に余分な骨がある人(頸肋)
3.日常での注意点
・腕を上げた動作はなるべく控えましょう!
・症状の出ている肩を下にして寝ないようにしてみましょう!
・リュックなど、なるべく重いものを担がないようにしましょう。
※肩の位置が下がってしまうと、血管や神経を圧迫されやすくなり、症状出てしまいます。
気になる症状や、わからないことがあればご相談くださいね。
(画像の絵は、当院の平野先生が作成しました!)
