ここ1,2年で人工知能(AI)が随分と人間社会に入り込んできている感じがします。
いつも例に出されるのが、将棋や囲碁ですが、プロ棋士がAIに勝てなくなり一躍脚光を浴びました。それでは、いったいAIとは何でしょう?
AIは、artificial intelligenceの頭文字をとってAIと呼ばれています。文字通り人間の知的ふるまいを、コンピュータを使って人工的に再現したものです。人間の赤ちゃんが成長する過程において色々な経験をしたり、勉強したりして知識を付け成長する様に、沢山のデータを経験として学び、新しい事象に対しては今までのデータから判断して行動し、新たな経験を得ていくことで、人間が行うように柔軟に適用していきます。当然失敗することもありますが、それもデータとして蓄え、次回うまくやるように行動します。この様にしてコンピュータがどんどん成長していきます。
この様なことができる様になったのはディープ・ラーニングと自然言語処理の技術が上がってきたことに大きく依存しています。これらの技術を応用すると、人手を介さずに大量のデータからデータの特徴を発見することが可能となり、ビジネスや人間生活において様々な難しいタスクをこなせる様にコンピュータをトレーニングすることができます。
身近な例では、急激に強くなった囲碁ソフトや車の自動運転技術にディープ・ラーニングや自然言語処理が取り入れられています。
また、様々な症例から病気を判断する医師の仕事や、多くの事件例から犯罪の量刑を判断する裁判官等、従来人間が行ってきた仕事をコンピュータにとって代わられたり、人間の創造力の産物である音楽や文学等もコンピュータが作る様になったり、どんどん人間の領域に入り込み人間の生活を圧迫するのではないかといった心配も出てきている様です。
