アナログとデジタル(その2)
「アナログ」は、元々「類比」や「類似」を意味する「analogy(アナロジー)」からきています。「類比」は「比較すること」「類似」は「似ていること」という意味です。
自然界の神羅万象は、全てアナログです。音や光、時間の経過、温度、走るスピードや距離など全て連続的に変化します。それに対してデジタルは人間が人工的に作り出したものと言っても大きくは外れていないと思います。
元々デジタルは、英語で指を表すdigit に由来しています。指を延ばした状態が「1」、指を折った状態が「0」の様に離散的な状態を表しているところから digital という言葉が生まれました。
ではなぜ、デジタルという概念を作り出さなければならなかったのでしょうか。
それは、コンピュータが扱うデータはデジタルが非常に便利で扱い易く、またデータとして保存するのにも便利だったからです。
アナログコンピュータを作っていた時代もありました。計算の原理は、例えば足し算で5+3を実行する際、5V+3V=8Vの様に計算していました。ところが、5Vに0.3~0.5V程度の誤差が入り、3Vにも同じように誤差が入るなど、一つ一つの計算に誤差が入り、大量の計算を行うと誤差が積もり積もって大きくなり最終的に誤った計算結果が出ることがあったため実用化には至りませんでした。
