スーパーコンピュータ京
2011年6月に世界一になり、2期連続1年間世界一の座についていたスーパーコンピュータ京(スパコン京)ですが、2018年6月のTOP500では第10位に後退しました。
ところが、先日の新聞に次世代スパコン京の心臓部となるCPU(中央制御装置)が完成したという記事が掲載されていました。最大で、現在の京の100倍早いスパコンが実現できる見込みで、2021年の稼働を目標に理化学研究所と富士通が共同開発しています。これが完成すれば、日本のスパコンが再び世界一の座に復活する可能性を秘めている様です。
スパコン京が世界一になった時、マスメディアのアナウンサーは、「スパコン京の計算能力は1秒間に1京回の計算が出来ます。」と言って、それまで一般の人たちにはあまりなじみのない“京”という単位が有名になりました。この計算で行くと次世代京は100京回の計算ができるのだろうかと思いますが、どうやらそう簡単にはいかない様です。その辺の話は次回以降に譲るとして、今回は、数字の単位について述べてみたいと思います。
1京は1兆の1万倍です。さらに1京の1万倍は1垓(がい)。さらに1万倍は
1秭(じょ)。以下穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)載(さい)極(ごく)、恒河沙(こうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議(ふかしぎ)、無量大数(むりょうたいすう)と続き
10の71乗までの数字を表す言葉が準備されています。
一方、国際単位系では、1の千倍はキロです。1キロの千倍はメガ、さらに千倍がギガ、以降テラ、ペタ、エクサ、ゼタ、ヨタとなり、10の26乗までの数字の呼び方が決まっています。
日本式の呼び方が変わるのは1万倍毎ですが、国際単位系では千倍毎になっているのが興味深い所です。
スパコン京の計算能力の1京は国際単位系では、10ペタです。余談ですが、スパコンの計算能力が1ペタを越えた頃から開発者メンバー間ではペタコン(チョット可愛い)と呼んでいました。次世代京が100倍(100京)の計算能力を持つとすると、国際単位系では1秒間に1エクサ回(1ExaFLOPS)の計算ができることになります。
京の次はエクサ越が目標となっていましたので、2021年の次世代京の完成が待ち遠しいですね!
