【乳幼児(5歳以下)の歯磨き中の事故】
5歳以下の乳幼児が歯磨き中にけがをして救急搬送される事例は、東京で年間約40人と報告されています。
年齢別では、3歳前半までが多く、特に1~2歳が一番多いです。
けがは、軽症がほとんどですが、中には命に係わる場合も報告されています。
◎◎事故の原因
事故の原因としては、歯ブラシを口に入れたままで転倒が70%、人や物とぶつかる場合が13%、踏み台などから転落が約5%です。
2歳までの子供は、頭位が胸囲よりも大きく、体の重心が上にあるため不安定です。
また下半身の成長も未熟なため転びやすいです。
しかし、体が柔らかいので、通常は大きな怪我にはならないのですが、歯ブラシが口に入っている場合は、重大な事故につながります。
聞き取り調査では、4人に3人のお子さんが、歯磨き時歩き回ったり、歯ブラシを口にくわえて走ったりしているとのことです。
また、きょうだいのいる家庭では、歯磨き中にふざけてしまい転倒という事例もあります。
ぶつかる事故は、歯ブラシをくわえながら動いた時に、手がぶつかって喉を突く事故です。
1~3歳児では、自分から動いて人や物にぶつかるケースが原因の大半を占めています。保護者の方は、「自分磨きで歩き回っている時に事故が起こる」ことを意識してください。
◎◎事故につながらないための注意
(1) 歯ブラシを口に入れたまま、歩いたり走ったりさせず、歯みがきに集中させる。
(2) 不安定な場所で歯みがきをしていて、転落したケースもあることから、椅子や踏み台等に乗った状態で歯みがきをさせない。
(3) 歯みがき中に人や物と接触し、受傷するケースも多くあるため、歯みがき中は保護者がそばに付き添い、周囲にも注意を払う。
小さなお子様には、保護者がそばに付き添い注意を払うことで、多くの歯みがき中の事故を未然に防止することができます。
