『ガキのささやき』
▶︎それは偶然の一致から生まれたという。きっかけは九州の方言。1990年代後半、九州の方言「きっと勝つとぉ」が、商品名と似ていることから受験生の間でキットカットが縁起の良いお菓子として広まった。 2003年以降、ネスレ日本は「キット、サクラサクよ。」というキャッチコピーを使った受験生応援キャンペーンを開始。このキャンペーンでは、キットカットのパッケージにメッセージを書き込めるようにしたり、受験生向けの限定フレーバーを発売するなど、様々な企画が展開されていく。受験生にとっては単なるお菓子ではなく、応援の気持ちを伝えるためのツール、そして合格への願いを込めたお守りとして、特別な存在となった。
▶︎ 人生という航海において、私たちは「奇跡」と「努力」という二つの羅針盤を手にする。奇跡は予測不能な贈り物であり、時に私たちに予期せぬ幸運をもたらす。それは、偶然の出会いやチャンス、あるいは困難を乗り越えるための神秘的な力として現れ、私たちの人生を彩り、希望を与えてくれる。ただそれはコントロールできず、現れたり消えたり、気付かなかったり。まるで気まぐれな妖精のように。
▶︎一方で、努力は自分の手で未来を切りひらくための剣となる。目標に向かって着実に努力を重ねることで、スキルを磨き、知識を蓄え、経験を積むことができる。努力は、自信を与え、困難に立ち向かう力を与え、成長の機会を与え、可能性を広げてくれる。努力が必ずしも報われるとは限らないが、努力なしに成功を収めることはほぼ不可能だろう。
▶︎奇跡と努力は対立するものではなく、むしろ互いに補完し合うことで、より豊かな人生を送ることができる。奇跡を待つだけでなく、自ら努力することで奇跡が訪れる可能性を高め、また、努力の過程で予期せぬ奇跡に出会うこともあるのかもしれない。奇跡と努力は私たちにとって欠かせない羅針盤であり、たとえ嵐に遭遇したとしても、その羅針盤を信じ、努力を続ければ、そこに一筋の光を見つけられるのだろう。
▶︎大阪府の私立高校入試が来週の2月10日に実施される。 きっと勝つと、自分を信じ、そして信じてくれる人たちのために、受験生のみんなには最後まで努力を続けてほしい。 人は過去のつらい記憶に傷つきながら生きている。だからといって、後悔や悲劇のその時刻に、時計の針を戻す術はない。
