局面の打開は科学・技術であり、「人の志」だ。
3月はまた、多くの修了生との別れでもある。私の担当する「プログラミング教室」は、当塾の中でも、5~6年通ってくれた子供が多数を占める。いわば、スコラ生え抜きの最終コースでもある。
12年前に「コンピューターテクノロジー」と呼ばれた技術革新は、いま「データサイエンス」と呼ばれる。最終授業では、アメリカの動画を見てこの12年の進化を確認した後、25年度「高校情報Ⅰ」共通テストとの関連を説明し、演習してきた内容を振り返る。また、AI機械学習と絡めて数学の「行列」「確率」の重要性の理解を促した。常日頃、好奇心と意欲を喚起する演習を心掛けている。
米中派遣のAI開発競争は、読み込む量的な優位のアメリカに対し、数学的思考の切り口で逆転を図る中国オリジナルの技術がある。
巣立つ子供たちに、21世紀における「科学・技術」と「志」の重要性を伝えたい。前世紀に信頼を得たものが、多く賞味期限を迎え瓦解する。特に今回のコロナと世界恐慌の後には、それが加速している。確実と信頼されたものが、崩壊する。だから、最終演習に力がこもる。
保護者から、「子供が一番喜んで通いました」との声に、演習準備で起こした腰の痛みも和らぐ思いがする別れの日であった。
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残された人生を全力で駆け抜ける。残された影を踏むことはない。