日本和装名古屋局

名古屋駅ミッドランドの10階に入っています。
ここで、無料の着付け教室や、着物セミナーや、イベントが開催されます。
日本和装さん、無料着付けが有名ですね。ですが、あまり良いクチコミは聞きません。それを念頭におきつつ、着付けができるようになりたくて、私も受講したことがあります。
先生が日本和装独自のマニュアルに基づき、しっかりと教えてくださり、8回くらいの講習で、自分で着付けできるようになりました。
初めに必要な小物を買わされますが、ずっと使えるもので、その小物のおかげできれいにも着付けることができるので、それはたいした出費ではないと思います。
有料の着付け教室にも同時に通っていましたが、私には日本和装さんの着付けのやり方のほうが分かりやすくて良かったです。

教室には必ずセミナーが組み込まれており、そこまでの交通費と昼食代がかかりますが、最上の生地を見て触れることで、着物の知識を得て、目を養うには大変良い機会です。
でもここでの大きなもうひとつの目的は、受講者に着物や帯を買わせることです。

一番最初の説明では、「着物を買わせることが教室の目的ではないので買ってくださいということは一切ありません、セミナーは勉強が目的なので、買わなくて良いですが欲しかったら買うこともできます。」とはっきり伝えられます。数回受講していくうちに、「教室の運営費用はみなさんが着物を買った売り上げの中から出ています。」という説明を持ち出され、着物を買わないと、無料で受講することが心苦しくなるような気持ちにさせられます。それが商法なのでしょうね。

私も購入しないと申し訳ない、という気持ちになりながらも、帯も着物も合わせて買うと何百万の出費。
申し訳ないの気持ちや数回分の受講代をはるかに超える金額でしたので、冷静に考えて、一枚も買わず、というか買えませんでした。
買わずに受講し続けていると、買った人との態度の差を感じることがあったり、先生に個別に呼ばれて、何でうちで着物を買わないの？私が嫌い？と最後には言われました。
これで、当初の説明と矛盾していますし、教室の目的がはっきりと分かる、というかばれちゃってますよね。

着物は日本の伝統文化で、その素晴らしい技術は造り手の生活が保障できなければ、廃れていくものでしょう。
でもこのような売り方すると、逆に着物ファンを減らしてしまう危険もあると思います。
素晴らしい着物文化なのに、売り方で、うさんくさく嘘も方便の汚れたものに成り下がってしまうのです。
クチコミが良くない理由の一番大きな理由がここにあると思います。
それなら、最初から教室も有料にすれば良いのに、と思いますし、一般庶民でも買えるような気軽な着物を販売してくれれば、着物人口も増えて、高い良い着物も売れるのに、と思いますが、素人考えなのでしょうか。

少なくとも、私は買えなかったです。
何で買わないの？と言われた時は、先生もノルマなどがあって大変なんだろうなあ、力になれなくてごめんね、とちょっとあわれに思えてしまいました。
思いながら、最後まで頑張って受講しました。

でも日本和装さんのおかげで、着付けができるようになり、目を養えたことは本当に良かったです。
着物ファンを減らさないような改善をして、着物文化普及に努めていってほしいと思います。