産後の運動は、体調や出産の方法(自然分娩、帝王切開など)によって異なりますが、一般的な時期別の目安を以下にまとめました。必ず医師に相談してから始めてください。
産後1〜2週間:完全安静と回復期間
目的: 体の回復と休養を優先。
内容:
特別な運動は不要。骨盤や子宮が自然に元に戻るのを待つ。
軽い呼吸法や寝たままでのストレッチ(医師の許可があれば)。
帝王切開の場合は特に傷の回復を優先。
産後3〜4週間:軽い運動開始
目的: 血行促進と軽い筋力の回復。
内容:
自然分娩の場合:
骨盤底筋群(ケーゲル体操)を意識した軽い収縮運動。
座位や仰向けでのゆっくりしたストレッチ。
帝王切開の場合:
傷口に負担をかけない範囲で、深呼吸や足首の回転運動。
産後6〜8週間:徐々に運動を増やす
目的: 体力回復と軽い体型戻し。
内容:
ウォーキング(5〜10分程度からスタートし、徐々に時間を延ばす)。
骨盤を整えるエクササイズや軽いヨガ。
赤ちゃんと一緒に行えるストレッチや体操。
帝王切開の場合は、腹部に負担がかからない運動を選択。
産後2〜3ヶ月:軽い筋力トレーニング開始
目的: 体型を整え、筋力を強化。
内容:
ピラティスやヨガを本格的に取り入れる。
軽いダンベルを使った筋トレ(上半身中心)。
ウォーキングをジョギングに切り替え始める(医師の許可がある場合)。
産後3〜6ヶ月以降:本格的な運動再開
目的: 妊娠前の運動レベルに近づける。
内容:
ランニングやエアロビクスなどの有酸素運動。
全身を使った筋力トレーニング(スクワットやプランクなど)。
ダンスやスポーツを楽しむ。
ウエイトトレーニングや体幹トレーニング。
注意点
骨盤底筋群への配慮:
尿漏れや骨盤底筋の弱さがある場合は特に注意。
ケーゲル体操を継続して行う。
無理をしない:
疲れや痛みが出たら運動を中止。
睡眠不足のときは運動よりも休息を優先。
授乳への影響:
激しい運動後は乳酸の影響で母乳の味が変わることも。授乳後に運動するのがおすすめ。
体調や個人差がありますので、無理せず、自分のペースで進めてください。
