1. ホルモンの変化
妊娠中に急激に上昇していたホルモンが出産後急激に減少します。この変化は以下に影響を与えます。
情緒の不安定:いわゆる「産後うつ」や感情の揺れが起きやすい。
母乳分泌:プロラクチンの増加により母乳が生成され、オキシトシンが乳腺を刺激して母乳が出ます。
2. 子宮の回復
子宮収縮:出産後、子宮は元のサイズに戻るために収縮を続けます。この過程で「後陣痛」と呼ばれる痛みを感じることがあります。
悪露(おろ):子宮内の膜や血液が排出され、数週間続きます。最初は赤い出血が多く、その後茶色や黄色に変わります。
3. 体型と筋力の変化
腹筋分離(腹直筋離開):妊娠中に広がった腹筋が元に戻るまで時間がかかります。
骨盤底筋の弱化:分娩による影響で骨盤底筋が弱くなり、尿漏れや腰痛が起こることがあります。
体重の変化:出産直後に胎盤や羊水分の重さが減りますが、妊娠中に蓄えた脂肪が残る場合があります。
4. バストの変化
母乳育児をしている場合、乳房が腫れたり張ったりすることがあります。
母乳を与える期間が終わると、乳腺の減少によりバストの形が変わることがあります。
5. 髪と肌の変化
脱毛:妊娠中に増えていたエストロゲンが減少するため、一時的に脱毛が増える「産後脱毛症」が見られることがあります。
肌の変化:ホルモンバランスの変化で、乾燥やシミが目立つこともあります。
6. メンタルヘルス
育児疲れやホルモン変動の影響で、不安感や落ち込みが増す場合があります。
産後うつ病は早期発見とサポートが重要です。
7. 骨盤の変化
妊娠・分娩による骨盤の緩みが、腰痛や姿勢の変化に影響を与える場合があります。骨盤ベルトやエクササイズで改善が期待できます。
8. 月経と排卵の再開
母乳育児をしている場合、プロラクチンの影響で月経が遅れることがあります。完全母乳育児をしていても、排卵が再開する可能性があるため避妊が必要です。
9. 免疫力の低下
出産後は体力が消耗し、免疫力が一時的に低下するため、感染症にかかりやすくなることがあります。
産後は身体の不調が多く出てしまいます。我慢せず専門家に相談しましょう。
