──「効かせる」から、「ほどく」へ。
これまで、しっかり効かせる施術を求められることが多く、私自身も「このコリはここだな」とグッと入れるアプローチをしてきました。
けれどある時、「体が一番よろこぶのは、“無理なくやわらぐこと”かもしれない」と気づいたんです。
最近の研究では、強い刺激は一時的に筋肉を硬直させたり、自律神経を緊張させることがあると報告されています(※1)。
実は、優しく触れたほうが筋膜リリースの効果が高まるという結果もあるんです(※2)。
そこで私は、「効かせる」から「静かにほどいていく」スタイルへと施術を変えました。
すると、お客様からは「ぐっすり眠れた」「呼吸が深くなった」「ふっと軽くなった」といった声をいただくように。
今は、心身ともに“ほどける”施術を大切にしています。
「ただ受けているだけで安心できる」そんな時間を、一緒に育てていけたら嬉しいです。
(※1)Jansen et al., 2017/深部組織マッサージの神経生理学的影響
(※2)Schleip et al., 2012/筋膜と感覚神経の研究