皆さんは耳掃除、お好きですか?
どのくらいの頻度でしていますか?
当院にお越しになる患者様に聞いてみても、いろいろな答えが返ってきます。
ですが、平均的には週に1回、2週間に1回程度でしょうか。
なかには、入浴後毎日している、なんて方もいらっしゃいます。
でも、耳掃除のやりすぎは良くありません。
耳の中に炎症が起きてしまうかもしれません。
耳の中に炎症が起きると「鼓膜炎」「外耳炎」「外耳道真菌症」という
耳の病気になることもあります。
そもそも「耳垢」とは何だと思いますか?
あれは、耳に入ってきたゴミやホコリが
皮膚から分泌された液体で固まったものです。
「みみあか」という名前からしても「耳の中のゴミ」
というイメージがあるかもしれませんが、そうではありませんよ。
耳垢には脂肪分が含まれているので
耳の中に潤いを与えてくれます。
そして免疫成分が含まれているので、細菌の増殖を抑えてくれます。
「垢」と呼ばれながらも重要な役割を果たしてくれているわけです。
とは言っても、耳掃除を全くしなくてもいい、というわけでもありません。
定期的に掃除をしてあげることが必要です。
正しい耳かきのポイントをお伝えしますね。
1:綿棒を入れるのは入り口から1センチまで。
綿棒を奥まで入れすぎてしまう方が多いようです。
鼓膜を傷つけてしまう可能性がありますからご注意ください。
また、耳垢を奥に押し込んでしまう原因にもなります。
特にお風呂上りは要注意ですよ。
実際、耳垢が溜まる場所は耳の入り口から1センチ程度の所までです。
それより奥には何もありません。
ですから、わざわざ綿棒を入れ込む必要はないのです。
2:外耳の壁面をこすらない。
耳の中の壁面を強くこすると、皮膚が傷つき外耳炎になる可能性があります。
キレイにしたい、と思って力を入れすぎないように注意です。
耳垢は少し残っているくらいがちょうどいいのです。
3:月に2回程度の頻度に抑えておく。
最後に頻度です。毎日耳掃除をするのはやりすぎです。
月に2回程度、つまり2週間に1回程度にしておきたいですね。
子どもさんが小さい場合はさらに間隔をあけてもいいと思います。
子どもの耳は特にデリケートですからね。
できれば、耳掃除は耳鼻科でやっていただきたいです。