ダイゲツドウイタホンマチテン

大月堂 伊田本町店(だいげつどう)

3.31
口コミ
1件
写真
6件
住所
福岡県田川市伊田町5−6
アクセス

田川伊田駅から徒歩5分(350m)

口コミ

懐かしくもあり、そしてちょっぴり寂しいお菓子の話

4.50
投稿日
予算
¥1,200

先日、久しぶりに伊田の商店街を歩いてみました。
前にこのアーケードを通ったのは、高校生のころだったかな。
そうすると、もう30年ぶりの訪問になります。
伊田駅前から南大通に続くアーケード型商店街は、建物はそのまま残っていましたけど、大半の店が閉まっていました。
さみしいことに殆どが廃業されているんです。
それでも、店舗の上に掲げられた電光型の看板は、当時のまま残っていました。
これは、当時を偲ぶためにわざと残してあるんだろうと思います。
こんな懐かしさと寂しさを感じながら歩いていると、「大月堂」の看板が目につきました。
大月堂というのは、田川の銘菓「黒ダイヤ」という羊羹を作っている会社なんですが、私の幼少時は、パンやお菓子は全部大月堂だったので、懐かしさのあまり、店の中に入ってみました。
ガラスケースの中には「黒ダイヤ」のほか、小さい頃よく食べた「田川万十」もあります。
饅頭じゃなくて万十っていうところが良いでしょ?
でも私、高校生くらいまでまんじゅうは饅頭ではなく、万十って書くものだと信じ込んでいましたから、これ見るとちょっと複雑な思いが甦ります。
懐かしさに感激してばかりいると、お店の奥から店主と思われる奥様が現れて、何か買わないと気まずい感じになってしまいました。
それで一番小さな田川万十の10個入り(1280円)を買いましたが、店内の壁に目をやると千鳥饅頭の看板もあります。
ん?千鳥饅頭って大月堂だったのか?思わず声に出してそう言うと、奥様が「千鳥饅頭の方がよろしかったですか?」と交換しても良いというようなことを言ってくれました。
いやいや、田川万十が良いんですよと言いながら、大月堂で千鳥饅頭も作っているのか尋ねてみると、やはり千鳥饅頭は千鳥屋、あのチロリアンの会社ですね。
あまり知られていませんけど、千鳥屋は飯塚市が発祥なんですよ。
決して博多ではありませんのでお間違えなく。<(`^´)>
そして衝撃的な事実を知ることになります。
大月堂が廃業していたのです。
じゃあ何故小売店は残っているのでしょうか。
それは大月堂なきあと、その製法を亀屋延永という会社が引継ぎ、飯塚を拠点として伝統の銘菓黒ダイヤと田川万十を作り続けているのだとか。
小売店の屋号は古くから親しまれた「大月堂」の名前をそのまま残したのだそうです。
千鳥屋も亀屋延永も飯塚の店。だからここでは仲良く二つの店のお菓子が売られていたというわけです。
私が古里田川を離れている間に、歴史は動いていたんだなあ。

店を出ると、電光看板だけが寂しく光るさびれたアーケードが遠くまで続いているのが見え、その先に自分の将来と重ね合わせた一抹の不安がよぎります。
何を弱気になっているのだ、田川も山本作兵衛さんで活気を取り戻そうとしているじゃないかと自分を鼓舞し、家に持ち帰った田川万十を頬張りました。
旨いです。
お月様と工場の煙突のマークが可愛いでしょ。

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写真

概要

店舗名

ダイゲツドウイタホンマチテン

大月堂 伊田本町店(だいげつどう)

ジャンル

電話番号

住所

福岡県田川市伊田町5−6

アクセス

最寄駅
バス停
  • 伊田本町口から84m (徒歩2分)
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