壁の中を補強する「下地」って何?
わかりやすく言うと、「ノートの下敷き」と同じ役割です。
普通の家の壁(石膏ボード>クロス)は、実はノートの
紙のようにペラペラで脆いんです。
そこに重いテレビをネジ止めするのは、下敷きのないノート
に強い筆圧で字を書くようなもの。
すぐに紙(壁)が破れて、テレビが落ちてしまいます。
実際落ちてくるという施工失敗のケースは、DIYがダントツで
大型テレビにスイングモーション式金具。総重量が40kg~50kgに
なってくるご家庭に発生しています。
そこで必要なのが「下地補強」です。
壁の中に「下敷き(ベニヤみたいな合板)」を入れて、家の柱と
ガッチリ連結させることで、地震が来てもビクともしない強度を
作ります。
【重要】補強には「3種類」あります
ここは命に関わるので、正直にお伝えします。
① 簡易補強(壁の「前」に板を貼る)
イメージ: 壁の上から板を打ち付ける方法。
メリット: 安くて早い。
デメリット: 75インチ以上のテレビには危険です。
テレビが重すぎて、テコの原理で板ごと壁から
剥がれ落ちるリスク(物理的に限界)があります。
速人では65インチ未満にしかおすすめしません。
② 壁内強化(壁の「中」に板を入れる)★速人の標準
イメージ: 壁を開いて、柱と柱の間に分厚い板を組み込む
「リフォーム工事」。
メリット: 家の骨組み(柱)と一体化するので最強に頑丈。
75インチ以上の大型テレビや、将来テレビを買い替えても安心です。
見た目も、板が出っ張らないのでスッキリ美しく仕上がります。
③造作工事:壁を一から作成し、設計段階から強度を折り込んだもの。
デメリット:値段が高くなる。
日本における信用や信頼は、安全がベース(前提)に乗っています。
前提を度外視しておこなってしまうと、事故が発生するリスクが
あります。
現在、東北では地震が毎日のように起きています。
地震に強い、壁掛けにするには、補強が不可欠であるといえます。