毎日の家事は、生活に欠かせない大切な動きです。掃除、洗濯、料理などは一見「軽い運動」に思えますが、実は体にとっては意外と負担の大きい動作が多く含まれています。特に、繰り返し行う姿勢や無理な動きが積み重なると、体の一部に負担が偏りやすくなります。ここでは、家事をする際に体を守るための工夫をご紹介します。
まず大切なのは「腰を守る動き方」です。例えば床掃除や洗濯物を持ち上げるとき、多くの人が背中を丸めて腰だけで前かがみになります。この動きは腰への負担が大きく、疲れやすさや不快感につながります。代わりに、膝を軽く曲げて腰を落とすように意識しましょう。太ももの筋肉を使って体を支えることで、腰にかかる負担を分散できます。
次に「腕や肩を守る工夫」です。高い場所の掃除や荷物を持ち運ぶときに、腕を長時間上げたままにしてしまうと肩に負担が集中します。このようなときは、背伸びをせずに踏み台を使って体の高さを調整することが効果的です。
さらに「片側だけを使いすぎない」ことも大切です。料理のときに同じ手でフライパンを振り続けたり、掃除機を片手で押し引きしたりすると、体の左右にアンバランスが生まれます。これを防ぐためには、意識して手を入れ替えることが有効です。
加えて「小休憩をはさむ」ことも忘れないでください。家事を一気に終わらせようとすると、同じ姿勢や動作が長時間続き、体が固まりやすくなります。10分ほどの軽い家事を終えたら、一度背伸びをしたり、肩を回したりしてリセットすると疲れが溜まりにくくなります。
最後に意識してほしいのが「呼吸とリズム」です。重い物を持つときや強く拭き掃除をするときも、息を吐きながら行うと余分な力みを防げます。
日々の家事は「積み重ねの運動」と考えることができます。体に優しい動きを選ぶことで、痛みを予防しながら快適に続けることができます。ぜひ今日から、体を守る家事の工夫を取り入れてみてください。