長時間のデスク作業をしていると、お尻が固まったように感じたり、座りっぱなしでだるさが残ったりすることはありませんか?これは単に筋肉の問題だけでなく、座っている姿勢や同じ姿勢を続ける習慣によって、お尻まわりの血流や柔らかさが低下してしまうことが原因です。
人は本来、歩いたり立ち上がったりといった動きの中でお尻を自然に使うようにできています。しかし長時間座っていると、お尻は「押しつぶされる側」となり、体を支える役割を果たしにくくなります。その結果、筋肉は働かずに休んだまま固まり、さらに血流も滞って重だるさや冷えにつながるのです。
そこで大切なのは「座り方の工夫」と「こまめな動き」です。まず座り方ですが、浅く腰掛けて背中を丸めると、お尻の一部に体重が集中してしまいます。できるだけ骨盤を立てて座り、左右均等に体重を分けることを意識しましょう。お尻の左右どちらかに寄りすぎるのも、筋肉のかたよりを生みやすいので注意が必要です。
次に、こまめに動く工夫です。1時間に一度は立ち上がり、少し歩いたり、軽くお尻を伸ばすストレッチをしてみましょう。立ち上がれないときは、椅子に座ったまま両足を床に押し付けてお尻を軽く浮かせるだけでも十分効果があります。この動きでお尻にかかる圧力が一時的に抜け、血流が戻りやすくなります。
さらにおすすめなのが「座面の環境を整える」ことです。硬すぎる椅子に長時間座ると圧力が一点に集中します。クッションを使って体重を分散させるだけでも、お尻の固まりを防ぐ助けになります。最近はお尻にフィットするクッションや座面の形が工夫された椅子も多いので、自分の体に合うものを選ぶとよいでしょう。
お尻が固まると腰や背中の疲れにもつながりやすいため、早めの対策が肝心です。デスク作業は避けられなくても、「座り方を整える」「こまめに動く」「環境を見直す」この3つを取り入れることで、作業後の重だるさはぐっと減っていきます。