日常生活や仕事で荷物を持つ機会は多く、重さや持ち方によっては腰や肩、膝に大きな負担がかかります。特に腰や肩の不調がある人は、無意識に体に負担のかかる動作をしていることが少なくありません。荷物を持つときの正しい体の使い方を意識するだけで、体への負担を減らし、安全に荷物を運べるようになります。
体に負担がかかる原因
荷物を持つときに前かがみになったり、片側だけで持ったりすると、腰や肩の筋肉に過度な負担がかかります。特に重い荷物を腰の高さ以下から持ち上げると、腰椎に圧力が集中し、ぎっくり腰や慢性的な腰の不調の原因になりやすくなります。また、膝を曲げずに持ち上げると膝関節や股関節にも負担がかかります。
正しい荷物の持ち方
• 荷物に近づく
荷物は体から離して持たず、できるだけ胸や腰の高さに近づけて保持します。距離が遠いほど腰への負担は増えます。
• 膝を曲げて持ち上げる
腰だけで持ち上げず、膝を曲げてしゃがむようにします。背筋をまっすぐ保ち、腰の自然なカーブを維持することがポイントです。
• 体の中心で保持する
荷物は片側ではなく、できるだけ体の中心で持つか、両手で均等に持ちます。片側だけで持つと、腰や背中がねじれ、筋肉や関節に負担がかかります。
• 持ち上げる動作はゆっくり
急に持ち上げると筋肉や関節に負荷が集中します。ゆっくり持ち上げ、腰や膝に違和感がないか確認しながら動作することが大切です。
• 運ぶときは歩幅を小さく
荷物を持ちながら歩くときは、歩幅を大きくせず、足元を安定させてゆっくり歩くと腰や膝の負担を減らせます。
まとめ
荷物を持つときの体の使い方を意識するだけで、腰や肩、膝への負担を大幅に減らすことができます。膝を曲げる、荷物を体に近づける、両手で均等に持つ、ゆっくり持ち上げるといったポイントを押さえることで、腰や肩の不調の予防につながります。毎日の生活や仕事で荷物を扱う際に、正しい体の使い方を意識し、安全で負担の少ない動作を心がけましょう。