床に落ちたものを拾うときや、子どもと目線を合わせるとき、掃除やガーデニングのときなど、私たちは日常的に「しゃがむ動き」をしています。
一見なんでもないように思えるこの動作ですが、やり方によってはひざや腰に負担がかかりやすく、繰り返すことで痛みにつながってしまうこともあります。
今回は、しゃがむときに気をつけたいポイントをわかりやすくご紹介します。
■ なぜ「しゃがみ方」で体への負担が変わるのか?
しゃがむという動きは、主に「ひざ・股関節・足首・腰」が連動して行われます。
このとき、どこか一か所だけに負担が偏ると、筋肉や関節に無理がかかってしまいます。
たとえば、ひざを前に突き出してしゃがむと、ひざに大きな圧力がかかりやすくなります。
逆に、腰を丸めたまま急にしゃがむと、腰まわりに負担がかかります。
■ 正しいしゃがみ方のコツ
しゃがむときは、以下のようなポイントを意識してみてください。
1. 足を肩幅に開く
足をそろえてしゃがむとバランスがとりにくくなります。肩幅くらいに開き、安定した姿勢をつくりましょう。
2. つま先とひざの向きをそろえる
つま先とひざが同じ方向を向いていると、ひざへの負担が軽減されます。ひざが内側に入らないように注意しましょう。
3. 背中はまっすぐ、腰をゆっくり落とす
腰を丸めず、軽く胸を張るような意識でしゃがむと、腰への負担が少なくなります。
4. かかとは床につける
かかとが浮いてしまうと、ひざに力が集中しやすくなります。足裏全体で体重を支えましょう。
■ よくあるNG動作
✔ ひざだけを曲げて腰を落とす
→ひざが前に出すぎて、関節に負担が集中します。
✔ 腰を丸めてしゃがむ
→腰まわりの筋肉に無理がかかり、疲れやすくなります。
✔ つま先よりもひざが内側に入る
→バランスを崩しやすく、関節にねじれが生じます。
日常生活では、動きのクセがついていて、知らないうちに負担のかかる姿勢をとっている方も少なくありません。
少し意識を変えるだけで、しゃがむときの体の負担は大きく減らすことができます。
■ まとめ
しゃがむという動きも、体の使い方ひとつでラクにもツラくもなります。
特にひざや腰に不安のある方は、日常の何気ない動作の積み重ねが、今後の体の調子を左右します。
まずは今日から、正しい姿勢でゆっくりとしゃがんでみましょう。
