〜毎日の姿勢を整えて、呼吸をもっとラクに〜
「最近なんだか息が浅い気がする」「深呼吸しても吸いきれない感じがある」…そんなふうに感じたことはありませんか?それ、もしかすると“姿勢”が原因かもしれません。
呼吸というと、肺のはたらきばかりに意識が向きがちですが、実は背骨や胸まわり、骨盤の位置など、姿勢の影響を大きく受けています。姿勢が整っていないと、体の中の空気の通り道が狭くなり、呼吸の動きがスムーズにできなくなるのです。
特に多くの人に見られるのが、猫背や前かがみの姿勢。スマートフォンやパソコンを長時間使う現代では、どうしても背中が丸くなり、肩が前に出てしまいがちです。この姿勢になると、胸やお腹まわりの動きが制限され、深く息を吸うことが難しくなります。
呼吸が浅くなると、なんとなく疲れやすかったり、集中力が続かなかったり、心までどんよりしてしまうことも。
まずは、骨盤をしっかり立てて座ることから始めてみましょう。イスに座るときは、お尻の下にある「坐骨(ざこつ)」という骨で体を支えるイメージを持つと、自然と背すじが伸びてきます。肩や首に力が入らないように、ふんわりと頭のてっぺんが上に引き上げられているような感覚を持つと、胸まわりに余裕ができて呼吸がしやすくなります。
立っているときも同じです。足裏でしっかりと床を感じ、お腹を軽く引き上げて、胸がつぶれないように姿勢を整えてみましょう。鏡を見ながら確認するとわかりやすいですよ。
また、1日に何回か「深呼吸タイム」をつくるのもおすすめです。姿勢を整えた状態で、鼻からゆっくり吸って、口から優しく吐いてみる。このとき、お腹や肋(あばら)まわりが自然に動いていることを感じてみてください。
正しい姿勢は、呼吸を深めるだけでなく、疲れにくい体をつくることにもつながります。毎日の積み重ねが、あなたの体を少しずつ変えていきます。ぜひ今日から、呼吸と姿勢を意識する習慣を始めてみましょう。
