スマートフォンは今や私たちの生活に欠かせない存在ですが、長時間の使用が体に思わぬ負担をかけていることをご存じでしょうか？その代表的な例が「スマホ首」と呼ばれる状態です。これは、スマートフォンを長時間見続けることで頭が前に突き出し、首や肩に過剰な負担がかかってしまうことによって起こります。
人の頭の重さは体重の約10％程度とされ、例えば60kgの人であれば約6kgの重さがあります。この重さが真っ直ぐな姿勢であれば体全体で支えることができますが、スマホを見るときのように頭が前に出た姿勢では、首の筋肉や関節に過度な力が加わります。これが慢性的な肩こりや首のだるさ、さらには姿勢の悪化につながる原因になるのです。
スマホ首を予防するためには、まずは**「正しい姿勢」を意識すること**が大切です。スマホを見るときは、顔の高さまで画面を上げることで、頭を前に倒さずにすみます。肘を軽く曲げ、スマホを顔の高さまで持ち上げるだけでも、首への負担は大きく軽減されます。
次に、こまめに姿勢をリセットする習慣を取り入れましょう。たとえば、30分スマホを使ったら1～2分程度、首を左右にゆっくり倒したり、肩を大きく回したりする簡単な動きを行うことで、筋肉の緊張を和らげることができます。
さらに、首や背中の柔軟性を保つためのストレッチも有効です。壁に背中をつけて立ち、あごを引きながら頭の後ろを壁につける練習を行うことで、自然な姿勢が体に染みついてきます。また、背筋を伸ばして深呼吸をするだけでも、姿勢の意識を高める効果があります。
そして最後に、日々の生活の中でスマホを見る時間を減らす工夫も必要です。テレビやパソコンとの併用を避ける、寝る前にスマホを使わないなど、無意識のうちに長時間使用してしまう状況を減らすことも、スマホ首の予防に役立ちます。
日々のちょっとした意識と工夫で、スマホ首の予防は可能です。快適な毎日を過ごすためにも、今からできることから始めてみましょう。
