やぶ喜

東京都豊島区の東池袋駅すぐそばにある「やぶ喜」は、営業時間が昼の4時間のみという地元に密着した蕎麦屋さんです。大通りに面した好立地ながら、開店時間は限られていますが、それがかえって落ち着いた雰囲気を醸し出しているようです。
価格は素晴らしく手頃で、もりそばやかけそばが500円とリーズナブル。それでいて、蕎麦の原料には「常陸秋そば」を使用しているのが嬉しい驚きです。手打ちではありませんが、この価格帯で常陸秋そばを使っているのは珍しいことがわかります。
私が頂いたのは、常陸秋そばの産地・常陸太田市の郷土料理「けんちんそば」(750円)でした。極細のしなやかな蕎麦が印象的で、常陸秋そばの風味もしっかりと味わえました。細い蕎麦ならではの魅力が十分に発揮されていて、大満足の一品でした。
さらに、つゆの出来映えも秀逸でした。出汁の効いた上品な味わいで、醤油の味が濃すぎることもなく、出汁とすっきりと馴染んでいました。この手の蕎麦屋さんを一歩も二歩も上回る絶品つゆに感動しました。
小さな店内は昔ながらの佇まいですが、行った際にはお客様でにぎわっていて活気があふれていました。周辺のお勤め方の社員食堂代わりとしても最適なお店だと思います。この価格で上質な常陸秋そばを味わえるのは大変お得で、近くにお住まいの方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか。