整体やマッサージを受けたとき、
その場ですぐに変化を感じる人と、
何度か受けても、あまり変わらないと感じる人。
この違いを、不思議に思ったことはないでしょうか。
同じように体を触られているのに、
同じように「筋肉が硬い」と言われているのに、
反応の出方には、はっきりと差が出ます。
この差は、技術の問題でも、相性の問題でも、
「体質」や「年齢」だけでも説明しきれません。
実はそこには、硬くなった筋肉が増えた体で起きている変化の違いが関係しています。
【筋肉が硬い状態はひとつではない】
「筋肉が硬い」と言われると、
ひとつの状態を想像しがちですが、
実際には、その感触はさまざまです。
枯木のように乾いた感触、
堅いグミのように弾力はあるのに形が変わりにくい感触、
筋張って指にコリコリと引っかかる感触。
これらはどれも「筋肉が硬くなっている」と表現される状態ですが、
体の中で起きている変化や、その後の反応の仕方は同じではありません。
【硬さが積み重なると起きる2つの変化】
筋肉が硬くなると、まず影響を受けやすいのが、
酸素や栄養を送り込む側の流れ(動脈側)です。
血管が圧迫され、血液が入りにくくなり、
酸素や栄養の供給量が減っていきます。
この状態が続くと、筋肉の代謝が落ち、
水分を保持する力が弱まります。
触れたときに感じるのは、枯木のように乾いた感触で、
この段階では、足りなくなっているものが補われることで、
その場で少し変化を感じやすい傾向があります。
硬さがさらに積み重なると、
今度は老廃物を回収する側、
つまり静脈やリンパの流れが影響を受けやすくなります。
老廃物や代謝産物が流れにくくなり、
余分な水分が溜まりやすくなります。
この状態が長く続くと、
萎縮した筋肉の隙間に脂肪組織が増えていく、
いわゆる脂肪置換が起こりやすくなります。
触れたときに感じるのは、
堅いグミのように、しこりとしてまとまった硬さで、
この段階では、変化が出るまでに時間がかかるという特徴が現れます。
【まとめ】
改善が早い・遅いは、体の能力の差ではありません。
それはただ、今の体が、
どんな順番で戻ろうとしているか、
その違いにすぎません。
そのことを理解することは、
体を変える前の、最も大切な準備です。