修善寺ハリストス正教会・顕栄聖堂
顕栄(主の変容)祭を記憶して建てられているこの聖堂は、一九一二(明治四十五)年に成聖されたもので、病床あったニコライ大主教(後の亜使徒大主教聖ニコライ)の快復を願って建てられたと言われる。
十八メートルの鐘楼を揚げる聖堂内のイコノスタスは旅順にあった聖堂から移設されたもので、色彩、デザインとも他の日本の正教会ではあまり類を見ない。
また、聖所のシャンデリアは水晶製である。至聖所内の全能者ハリストスと主の変容、降誕、大十字架のハリストスの磔刑はイリナ山下りんの筆によるものもである。
二〇〇四年に伊豆を直撃した台風22号の影響を受け、聖堂と信徒集会所は大きな被害を受けたが、府主教ダニイル座下のご高配と全国の神品、信徒のご協力によって無事に修復、成聖を終え、聖堂は美しい姿を取り戻した。
尚、昭和六十年十一月二十九日に静岡県の有形文化財に指定されている。