黒船館は柏崎市内にある「花田屋」(呉服店)の三代目 吉田正太郎とその実弟である吉田小五郎(元慶応義塾幼稚舎舎長)の収蔵品をもとに、平成7年4月開館しました。
嘉永6年(1853)米国ペリー艦隊の来航は250年に及ぶ鎖国政策を転換し、近代国家への幕を開く第一歩となりました。この夜明け時代の庶民の衝撃は、町衆発行の多種多様な瓦版に明らかです。また、混乱した多くの情報の中には、 旺盛な世界文明への知的好奇心をたぎらせた日本の国民性が読みとれます。正太郎、小五郎はこの混迷期における文化文物を直視し、収集に生涯を当てました。
当館は今日の国際交流の基盤をなす開国前夜と、その後の文明開化資料を中心に、明治の石版画や版画家川上澄生の作品を展示しています