口コミ
国指定の重要文化財である石倉家住宅や江戸時代の茅葺き農家、歴史的価値のある商家などを見ることができるスポットです。古民家が好きな私はたいへん興味深く散策させていただきました。３００円というのも良心的な価格だと感じました。
きっかけは個人の努力
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昭和４０年代半ば
母を連れて金沢から京都へ旅行をしたとき
当時勤務していた会社の工場長が
車を出して市内を案内して下さいました
その時連れて行かれた観光名所のひとつに
完成し、開園したばかりの「江戸村」がありました
ここは
金沢の奥座敷、湯涌温泉白雲楼のオーナーが
個人の力で完成にこぎ着けたということです
昔はどこにでもあった藁葺き屋根の日本家屋の数々を
移築しての村の再現は
その白雲楼のオーナー氏の限りない情熱と努力がなければ
間違いなく失われてしまったはずです
真夏の日曝しの広大な敷地に点在する
どっしりした柱、漆喰壁、深い軒庇の縁側など
今では限られた観光地でしか見ることが出来なくなっています
そして、このような時代の変化と流れが
時に古民家再生だなどと、一部の心ある人の手によって
どうにか生き残ることが出来ているのが現状です
都心に生まれ育ったわたしは
殊の外このような古民家への憧憬や郷愁に似た思いが強く
だからこそ
いずれ消えて行くと見抜いて
早い時代にしっかりとした考えのもとに
個人の力で残そうと努力されたことへ
深い畏敬の念がわき上がってきた記憶があります
点在する藁葺きの大きな家々
そこに広がる日曝しの土の薄茶色の広場に
かつて暮らしていたであろう人々の息吹が、会話が
さらに遊んでいただろうニワトリや犬猫などの姿が思い描けて
しばしタイムスリップできたものです
その後、白雲楼も時代と共に変わってゆき
この江戸村も衰微の一途を辿りだしたと聞いたのですが
文化庁が乗り出して再生復活に当たっている由
個人から国、地方行政へとバトンタッチされたようです
どこが管理しようと、貴重な文化財が残されるのを
大いに歓迎します
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