天米 県庁前店

以前に妻と、天丼（かき揚げ天丼、3000円弱だったと思います）を頂に参りました。
印象的だったのは、てんぷらを揚げてくださっている職人さん。
カウンター席に座ったので、目前で調理くださいます。
このときに本日のお天気はと時候の挨拶をいただきましたが、後の新聞記事で読んだところによればこの方は何十年もこの挨拶を繰り返していなさったとのこと。
てんぷらは小エビと貝柱だったと記憶していますが、おいしく仕上がっていました。
一度は雰囲気を味わいにいってみる価値があると思います。

かつて神田にあった天米の流れを汲む、富山の天麩羅三兄弟の一店。江戸式本格天麩羅の技と形式が、富山の山海の素材を使えばおいしくないはずはないでしょう。

大学学部生時代の研究室の私の恩師は、学生といえど本物を知らねば学問も極められぬと、天米の天麩羅を引き合いに出していました。それを真に受けて、学生の分際で無理して通ったものです。

たとえば、かにのほぐし身をのりでくるっと巻いて天麩羅にする、そんな技は富山のほかの店ではなかなかお目にはかかれません。揚げ油の鮮度も良く保たれていると思います。

接待などにもよく使われる店だと思いますが、そんなときはお座敷天麩羅で、自腹で行くときはカウンターでいただくのがよろしいかと思います。

他に、市役所前、掛尾、魚津に店舗があります。