栖雲寺

不思議なご縁で２度訪問しています。

最初は２３年ほど前。
母方の祖父の兄弟にとてもユニークな人物がいると知り
雲の糸より細い手がかりを辿っているうちに
ここで住職をしていたという情報を入手。

すぐにツレが同行を申し出てくれて訪問。
当時は無住寺同然で荒れ果てていましたっけ。
留守居役の年配の女性に事情を話すと
本堂を開けて下さったのですが、
堂内も土埃が舞い上がっていました。

それでも、
その方が村の話として知っておいでだったので
「祖父の弟が住職をしていたのは真実だった」
と、証明されたのでした。

そして不思議な縁で、再訪したのが
それからさらに１０年ほど下ったとき。

以前エキテンにクチコミを書いたことがある
東京・白山のお寺「心光寺」のご住職が
個人的にやっていらした仏教講座を受講していた時のことです。

講座の一環としてマイクロバスでこちらへ。

桜の時期でした。

晴天の下に鮮やか桜を愛でつつ
あたり一帯を眺めると、
自身の記憶のあまりの覚束なさが不安になるほどに
印象が大きく変わっていたのです。

本堂は言うまでもなく、庫裡も立派になり
境内の釣り鐘堂や、摩利支天のお社が新しく建てられ
裏手には石の庭が整備されて
すっかり観光客を迎えられるような情景が
目の前に広がっていたのでしたから…。


ここ栖雲寺は
甲斐国・武田家の信満が開基したお寺であり
周囲を山々に囲まれた佇まいは
わたし自身の縁（えにし）とは別にしても
心が伸びやかに解放される場所であることは請け合えます！！