舞ひ散りて雪に見まがふ花びらの桜はかなしけふも春なり
漂情
31年前、19歳の春の拙作で、恐縮です(第一歌集『たえぬおもひに』1988年5月画文堂版に所収)。
なぜ桜が「かなし」いのかは、青春の旧聞に属することですので、ここでは措きます。ただ、胸の中にどうしても消化しきれないものがある時、それを思い切り吐露することもできるのが、短歌なのです。
おそらく、中学1、2年生くらいまでに書いたものは、「子どもの頃の漠然とした記憶」の中に埋もれてゆき、中学3年生くらいからのそれは、あとあとまで残るでしょう(個人差、体験の差は、もちろんありますが)。しかしあとには残らない年代に書いたものこそ、意識の深層でその人の個性を形づくる、かけがえのない栄養素であるかも知れません。
昨日は九段から市ヶ谷にかけての夜桜を、今日は自宅の近所、目黒不動尊近くのかむろ坂の桜を、堪能しました。思いがけず早い春期講習前のお花見にことよせて、一文をしたためた次第です。
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