「なぜ秋に国語が伸びる?」ということを、昨日、9月20日実施の秋期入塾説明会/国語の相談会でお話ししました。と言っても、誰一人見たことも聞いたこともないような奇抜な話をしたわけではありません。一部、事前の告知物などにも書いておいた通り、「学問の当然の道理」とも言うべきことを、お話ししたまでです。
今ひとつお断り致しますと、「秋に国語が伸びる」のは、私の約20年におよぶ塾での国語の指導経験、すなわち経験則から言えることであり、細かくデータを集めて分析した結果というようなものではありません。そもそも、秋の10月、11月に成績(偏差値など)が上がっていても、場合によっては春からの勉強が半年経って結果に結びついたこと、あるいは受験に向けて子どもが本気になったことなども原因として考えられ、数字だけでは判断できない要因が、たくさんあるのです。
さて、そろそろ本題に入りましょう。国語がわかる、伸びる要因として一番大きいのは、勉強する人の「心が動く」ことです。といっても、詩や小説などの文学作品を読むことに限定されるわけではありません。みなさま、ご自身の、今までに読んだ本の中で、一番心に残っている、というよりも、記憶に残っている本のことを、考えてみて下さい。どんな本でもかまいません。
おそらくその本を最初に手に取られた時、何かご自身の心、気持ちに響くものがあったはずです。そのようにして読みはじめた本は、たぶんよく理解でき、深いところまで読みとることができたのではないでしょうか。評論や、技術などに関する書物でも同様です。すなわち、学ぶ側、受け入れる側に、十分受け入れ準備が整っているものは、それだけ深いところまで理解がおよび、心もしくは記憶に残るものとなる確率が高いのです。そして、そのようにして書物を読む行為が、読解の力を大きく伸ばすことにつながるのは、間違いありません。
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