現在、小学校の国語の教科書では、3年生で俳句、4年生で短歌、5年生で漢文、6年生で古文がとりあげられています。昨日の5年生の授業で、生徒たちに実際に短歌を書いて(つくって)もらいましたので、この場を借りてご紹介しましょう。「ホームページなんかにのせるのはかんべんして下さい」と言った生徒の分は省いており、本人了解のもののみです。横書きである点は、どうぞご容赦下さい。
・あじさいは つゆの季節に かおを見せて きれいだなあと 思わせる花 K.O
・暑い日よ プールで遊ぶ 海と雲も 元気いっぱい 笑顔いっぱい M.A
・河原でね キャンプしてたら 暑過ぎて フラフラになり 死にそうだった S.H
・夏の海 魚が海を 驚かせる 海が太陽を おどろかせる A.K
子どもたちがこれらの歌を書くにあたり、特別な指導はしていません。言問学舎オリジナルの「短歌実作シート」を用いて、まず「題材」を決め、その題材に対する「気持ち」までを下書きしたら、5音または7音のどこかの句から言葉を決め、前後を考えていきなさい、というだけです。
もちろん、途中でつまる子には、アドバイスします。また「1音の字余りはOK」、「基本として字足らずは認めない」がルールです。最後に添削、もしくは再考差し戻しはしています。
掲出四首めの作品は、結句が字足らずですが、これは良しとしました。全体としてまとまっている、詳しく言えば二句以降の対句および四句八音、五句六音で結果的にすわりがよくなった、ということなのですが、短歌的解説はこれぐらいにしておきましょう。
なお、短歌は本来句ごとに分かち書きをするものではありませんが、小学生の作であり、それだけの意識を持って書いているものではないこと、Web横書きでの見やすさの点から、それぞれ半角だけスペースを入れてあります。全角のところははっはり一字アキとするつもりです(添削の結果)。専門的にご覧下さる方は、そのおつもりでお読みいただけると幸いです。
★こうした「実作」を、時おり「読解」の勉強の合い間に挿入することで、飛躍的に読解力の向上する子がいます。あるいは「そういう時」が訪れます。前回お伝えした、「行間を読む」力の養成にも、非常に効果のあることがはっきりしているのです。実作は短歌に限りません。自由詩や俳句を書くこともありますし、その他の自由創作の機会も多くあります。詳細は何なりとおたずね下さい。
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