「国語の勉強はむずかしい。とくに文章読解力を身につけるのは、学校でも具体的に教えてくれるわけではないし、書店で問題集を買って来て勉強しても、塾で先生に質問しても、正解や、その見つけ方を教えてくれるだけで、読解力が上がるとは思えない。」こんな声を、よく聞きます。
実際、言問学舎に通う子どもたちの様子を見たり、保護者のみなさまからお話を伺ったりしていても、「子どもたちの国語力」が心配になることは多くありますが、読解力の向上が期待できる環境や取り組みを聞くことは、めったにありません。
そもそも、「読解力」を身につけるということは、文章を正しく読んで、手がかりを見出した上で自分の考えを表現し、それを検証、攪拌(かくはん)して磨き上げることによってはぐくまれるものですが、残念ながら現在の多くの国語の勉強の現場では、効率よく(速く)正解を見つけることが優先されていて、「文章をしっかり読み、考えて、書く」という指導がなされておりません。従って、「国語力をつけるには本をたくさん読むしかないのか」という保護者の方々の疑問の声が、永遠のテーマのようにさまよっているのです。
本来、小学校の中学年・高学年となれば、文章を読んで関心や疑問を持ち、それを文章に表現するということが、できるようになるはずです。むしろ子どもたちの内面には、そうしたことへの欲求も強くあるはずです(言問学舎で国語を学ぶ子どもたちは、積極的にそんな姿を見せてくれます)。ただそうした学習機会がないまま中学生・高校生になっていかざるを得ないので、先述したような根本的な思考力、国語力を身につけることのできない子が多くなっているのでしょう。これはここ5年、10年に限ったことではありません。
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