先日、小学1年生のこくごの授業で、新美南吉の「手ぶくろを買いに」を生徒と一緒に読みました。テキストは小学館『国語読解力「奇跡のドリル」』(明治大学教授・伊藤氏貴先生がおつくりになったものです)で、「手ぶくろを買いに」を3回通読し(レベル1→レベル2→レベル3)、だんだんに問いかけもレベルアップしていく構成をとっています。小学1・2年生向けのこくごの教材として、大変すばらしいものです(3・4年生向けにO・ヘンリーの「最後の一葉」を読みこむものも出版されています)。
『国語読解力「奇跡のドリル」』では、もちろん文章を「大きな声で読んでみよう」と音読することもすすめられています。言問学舎では、私が短く切ってお手本の音読をし、生徒がつづけて読む形ですが、その切り方を少しずつ(文章にあわせて)長くしていくことで、読む力を伸ばしてあげることもできます。
また、ひとつの物語を3回読むのは、伊藤先生が書かれた伝説の灘高の国語教師、橋本 武先生の国語の授業(『エチ先生と『銀の匙』の子どもたち 奇跡の教室』)を念頭においたもので、一作品を深く読むことで、学習者にたしかな理解力と読解力をつけることができる名著です。言問学舎では小学2年生一学期までの生徒の教科書として、愛用しております。
さて、先日読んだ中に、「お母さんぎつねは・・・とつぶやきました」というくだりがありました。『国語読解力「奇跡のドリル」』レベル1では、「わからないことばがあったら、それを〇でかこもう」という項目もあるのですが、生徒がこの「つぶやく」に〇をつけ、意味を私にたずねたのです。そこで、その日の即興で示したのが、画像の会話文です。
「おーい。」
「はーい。」
「はやくおいで。」
「はい。でも、すこしまって。」
「はやくしなさい。」
「だって、くつのひもがほどけちゃったんだもの。」
ホワイトボードにこの会話文を書いている時から興味深そうにボードを見つめていた生徒は、私の音読につづけて、この文を読み上げます。最後の「だって、・・・」の一文は、低い声で、ちょっとこまったように・・・。
「そう、今のその、最後のセリフを言った時の言い方が、『つぶやく』なんだよ。」そう教えてあげると、生徒の顔がぱっと明るくなり、「わかりました」と言いながら、うなずいてくれました。
このように「生きた言葉」で一人一人の生徒が心から納得できるように教えるのが、言問学舎の真の国語、生きた国語指導であります(日々行なっていることの一例です)。
10月入塾生のための入塾説明会を開催しております。小学校低・中学年のお子さんたちには、ちょうどよいスタートの時期です。ぜひお出かけ下さい。
◇二学期入塾説明会 ご案内
9月20日(土) 10時50分~ / 13時00分~ / 17時40分~
9月23日(火・祝) 10時50分~ / 13時00分~ / 17時40分~
※23日第3回は時間を変更しました
※所要時間は各回とも50分程度を予定しています。予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。
多くの方のご来塾をお待ち致しております。大学受験にも(総合選抜を含む)も、 このように「生きた言葉」で一人一人の生徒が心から納得できるように教えるのが、言問学舎の真の国語、生きた国語指導であります(日々行なっていることの一例です)。
きちんと対応致します(国語のみ)。小学生から高校生まで、幅広い層の方をお待ち致しております。ご不明な点などありましたら、メールまたは電話で、お気軽に言問学舎舎主・小田原漂情までおたずね下さい。お待ち致しております。
生徒全員の学習環境を保持する考えから、マスクが苦手でない方にはひきつづき塾内でのマスク着用をお願いしております(入塾後の授業時についてのお願いです)。
★第2回漢検を10月24日(金)に実施致します。お申し込み締め切りは9月25日(木)19時までです。お早めにご連絡下さい。